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企業特集

クキート、ともに歩こう

2012年1月30日

バレンシアの小さな靴屋、それがベビーシューズを専門とするスペイン企業クキート(Cuquito)が最初の一歩を踏み出した場所でした。この家族企業の創業者兼経営者であったアマデオ・フォルケス・オルトラ氏は、自分の子供たちとともに、当時はあまり開拓されていなかったベビーシューズという市場に乗り出します。そして創業50周年を目前にしたいま、「赤ちゃんの足に思いやりとお洒落を」という基本理念を貫きながら、時代とともに進化を遂げてきたクキートの舵取りを担うのは3代目アマデオ・フォルケス・ディアゴ氏です。

同社のセールスマネージャー、フアン・カルロス・ロシェ氏から、クキートらしい会社の歴史についてうかがいました。

クキートはどのようにして始まったのですか?
我が社の経営者兼創業者たちが、バレンシアの自分たちの店で売るために、3~4種類のベビーシューズのデザインをするようになり、それが実際に売れることに気づいたのが始まりです。さらに彼らは、これは非常に有望な市場であり、こういった靴は靴屋という枠を超えて販売可能であることに思い至りました。

こうして、1960年代にクキートが誕生します。

創業者たちがベビーシューズという選択をしたのは、それが他の靴とは製法がまったく異なっていたからです。ベビーシューズにはちゃんとした形状がありますが、ソールがなく、裏返しに作ってからひっくり返す作りかたで、組み立ての工程がありません。ですからおそらくは、よりシンプルだという理由でこのタイプの靴を選んだのだと思います。

やがてクキートは、代々受け継がれる家族企業へと成長を遂げました。今日では創業者の孫にあたるアマデオ・フォルケス・ディアゴが社長をつとめています。

子供のための靴を製造するというのは大変な仕事ですか?
そうですね。なにしろとても小さいので、手作業で作り上げなければなりませんから。我が社はアリカンテのような靴作りの伝統を持たないバレンシアを拠点としておりますから、職人さんたちをゼロから育ててゆかなくてはなりませんでした。しかし、長い年月のあいだに職人さんたちの技術も磨かれ、その大部分が長年にわたって我が社で働いてくれています。

難しいのは工場を建設し、人々を雇い、彼らの訓練をすることであり、このプロセスにはたいへんな時間がかかります。もうすぐ創業50周年を迎える我が社が現在のように成長を遂げることができたのは、長期にわたってともに働いてくれた人々がいるからであり、いまや彼らは新しい世代を訓練する立場です。ベビーシューズはとても小さいので機械を使ってできることはごくわずかであり、今後も手作りを続けていかなければなりません。わたしたちはすべてがしかるべき状態になっているかを確認するために、革のパーツをひとつずつ靴にしてゆきます。もっとも、大変な仕事ではありますが、それほど複雑ではありません。

子供用ファッションのなかでも靴の安全基準は厳しいのでしょうね。
こうした安全基準は、もともと玩具の安全基準から派生したものが衣服や靴に合わせて適用されています。たとえば最近では、革は少量のクロムでなめさなければなりませんし、靴から取り外せる小さなパーツがあってはならず、必ず縫い付けていなければならないのです……。

我が社のデザインチームは新たなモデルを作るたびに、パーツがゆるんでこないかとか、使われている革やその他の素材が基準に則ったものであるかなどの必要な分析やテストを行います。クキートの商品対象が赤ちゃんであり、すべての点で定められた安全基準を厳守しなければならないことを忘れてはならないのです。なお、ここ数年間は、REACH(化学物質登録評価許可規則)と呼ばれる規制が施行されており、これはたとえば靴のバックルにはニッケルが含まれていてはならないなど、染料の種類や特性まで規定しています。

クキートのデザインチームは3名のスタッフから構成されており、コレクションの企画・製作のほか研究開発部門の役割も果たしています。純粋にクリエイティブなデザイン作業のほかに、新モデルごとにすべての素材を熟知し、これらの素材が各種法規制を遵守しているか、仕入れ業者が必要な認証を受けているかを確認するのも彼らの仕事です。

クキートの企業理念を教えてください。
赤ちゃんの足に靴を履かせることです。赤ちゃんにも大人と同じように靴を履かせてあげたいのです。赤ちゃんの足にも思いやりをというのが我が社のモットーですから、当然、有害な素材は使用しません。新モデルを作るたびに我が社は万事抜かりなくチェックを行っておりますが、なによりも素材が赤ちゃんの足に適したものであるかということに気を使っています。

我が社は赤ちゃんの足がありのままに育っていけるように、自然素材を使った靴を作っています。赤ちゃんの足の骨の発達は2年以上続きますので、靴に足を合わせるのではなく、足をやさしく包みこむような非常に柔らかい靴を追及しています。

履き心地のよさとクオリティの高さはどのように維持しているのですか?
常に自然な靴作りを心がけていますから、コットンを使用し、靴の内側に縫い目がなく、柔らかで履き心地がよいように万全を期しています。さらに、我が社は靴が足の自然な成長を妨げず、ファッショナブルで快適なものになるよう努力を重ねています。

 
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