地中海に浮かぶマヨルカ島に本社を置くカンペールは、シューズの製造販売を手がける家族経営の企業で、現在4代目に継承されています。カンペールのルーツは1877年にさかのぼります。伝統的な靴屋だった創立者のアントニオ・フルーシャは、イギリスに渡って近代的な靴のデザインと製造方法を学びました。それ以後、同社はファッション性と実用的なデザインをうまく組み合わせるスキルと常に革新していくスピリッツで定評を得てきました。
そして1975年に、コンフォートとデザインという独自のコンセプトのカンペールブランドが誕生したのです。画期的なカジュアルさを実現し、自由気ままで、スポーティーなカンペールのアプローチは、グローバル展開において飛躍的に躍進してきました。過去30年間で、そのデザインは着実に名を上げています。「ランナー」「インダストリアル」「バチェラー」「ツインズ」「ペロータス」「ペウ」「ワビ」を含むさまざまなコンセプトにより、流行を発信してきました。130年にのぼる靴作りの伝統に基づいた、ユニークな独創性と品質の確保が、軽さと履き心地の良さを最大限に実現するための革新的な技術を生み出してきました。
カンペールは、年間350万足以上の靴を販売し、毎シーズン、大人と子供の両方に向けて400種類のデザインを生み出します。そのコレクションは、都会的でスポーティーなスタイルからファッション性の高いものまで、多岐にわたります。
カンペールはアートやデザイン、建築への思い入れが強く、数々のクリエイティブなプロジェクトで40人以上のアーティストやデザイナーと手を組んでいます。たとえば、「カンペール・トゥギャザー」は、ハイメ・アヨン(Jaime Hayón)がデザインを手がけ、2006年にロンドンで初めて登場したショップコンセプトです。それ以来、東京やサンクトペテルブルク、パリ、ロサンゼルス、マイアミ、ソウル、ローマ、ロッテルダムでも、このコンセプトに基づいたショップをオープンしています。トゥギャザーの実験的で最先端のアプローチは、ベルンハルト・ウィルヘルムやヴェロニク・ブランキーノといったデザイナーたちの手も借りています。
また、ホテルの「カサ・カンペール」とアジア風レストラン「ドス・パリージョス」にも、同ブランドのライフスタイルの哲学が表現されています。いずれも、バルセロナとベルリンにそれぞれ1軒ずつ設けられています。
カンペールは1981年にバルセロナで初めてショップをオープンしました。現在では、直営店が94店、百貨店エル・コルテ・イングレス内のショップ・イン・ショップが70店、アウトレットショップが13店にのぼります。さらにフランチャイズ契約により、世界42ヵ国で、直営店93店、ショップ・イン・ショップ82店、ショップ内コーナー14ヵ所、アウトレットショップ6店を構えています。ヨーロッパ、トルコ、ロシア、米国、日本を対象としたオンラインショップは5店を展開し、輸出率は約70%となっています。
また、カンペールは北米で急速に拡大しています。2012年上半期には、モントリオールとシアトルに出店するほか、ニューヨークのソーホーに坂茂とのコラボレーションで新しいトゥギャザーのショップをオープンします。アジアとオセアニアでは、中国と大阪、イスタンブール、ブリスベン(オーストラリア)にショップを設ける計画があります。